9月18日、9月17日(火曜)海外市場の動き
FOMC目の前に、新興国通貨は安定し、コモディティー通貨は上昇。結局、サマーズ氏がFRB議長レース辞退に楽観的? それとも、不感症?
主要通貨ペアでは、NZDUSDだけが月曜の高値を更新、終値でも上昇し、5月16日の高値水準に近づく。AUDUSD+USDCADでドル売りが強く、コモディティー通貨高へ。
円クロスでも、NZDJPY買いが強く、81円の上限を6日ぶりにブレーク、5月31日の高水準へ前進、AUDJPYの兄貴分と合わせ円売りをリード。
***ポイント***
⇒ 安倍首相は、「明らかに今の日本は買い」で「成長戦略・オリンピックの効果もこれからという今こそ、日本に投資すべき」と内外投資家へ説明→ 笛吹けど踊らず、株価は反応薄。
⇒ オプション市場ではUSDJPY3カ月、96~102円の取引増加→ 動かないと判断したのかな?
⇒ 21日のドイツ統一選挙の不安を抱えながらも、ショイブレ独財務相は「ユーロ圏は構造的にも循環的にも改善」と楽観的。
⇒ ZEW景況感調査は3年ぶりの高水準で、最近の独・ユーロ圏の経済指標は強く、短期金利の上昇傾向が続く。
⇒ ベルルスコーニ元首相が、政権への支持を表明の見通し→ 議員資格はく奪による連立政権の交代リスクがやや後退し債券利回りは低下へ
⇒ 次期FRB議長の本命は、女性初のイエレンFRB副議長で、議員の支持も強い→ よりハト派的と期待。
⇒ FOMCの見通しは、資産買い入れの小幅縮小を織り込み、サマーズ氏のFRB議長レース離脱に、より小幅に落ち着くとの期待感へ、結局は結果待ちへ!
⇒ 米連邦債務上限が引き上げられなければ、米政府はデフォルトんお恐れ→ ホワイトハウスやオバマ米大統領の取り巻きは、危機感をあおっているが、なぜか、米議員では1995―96年の閉鎖当時よりも議会の雰囲気は悪い。
⇒ シリア情勢は、なぜか今日の主要テーマにならず→ 特に進展なし=悪化なしで、興味も半減。
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USDJPYは、日本株高=円安の方程式も、株安ではドル円の上値も重く、アジア・欧州市場では大枠99.00~99.35円の狭いレンジで推移。米国市場に入り、米CPIをこなし、マイクロソフトの決定に米株が上昇し、一時99.38円まで上昇したが、AUDJPY+NZDJPYの買いも続かず、99.10円まで値を下げ、結局は狭いレンジを抜け出せず。
EURUSDは、アジア市場では1.3320台を底値に狭いレンジで推移。欧州市場に入り、予想外に強い独9月のZEW景況感調査に、直後からEUR買いへと変化し、EURGBPの買い戻しが強く、1.3369まで上昇したが、オプション勢の売りは止まず伸び悩む。マイクロソフトの決定に米株が上昇し、一時1.3340割れまで下落、結局は狭いレンジを抜け出せず。
AUDUSDは、豪中銀理事会議事録の発表直後は、豪ドル買いから売りへと変化しながらも、0.9300割れの買いが続き下げ止まる。欧州市場に入り、豪州と米国の金利差縮小や、実需筋の買いに底堅く、NZDUSDの買いがリードし、0.9330台を超え、0.9350台まで上昇。米国市場では、サマーズ氏のFRB議長レース離脱、小幅な資産買い入れ縮小を織り込み、0.9366まで上昇、高値圏で推移。
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USDJPY-0.30%
EURUSD+0.18%
AUDUSD+0.40%
NZDUSD+0.84%
GBPUSD+0.06%
USDCAD-0.28%
EURJPY+0.24%
GBPJPY+0.12%
AUDJPY+0.46%
NZDJPY+0.92%
CADJPY+0.34%
GOLD-0.27%
WTI-0.57%
DXY-0.17%
VIX+1.04%
ダウ工業平均株価は小幅上昇、15529.73(+34.95+0.23%)
EURO STOXXは小幅下落、2890.95(-3.69-0.13%)
日経平均株価は下落、14,311.67(-93.00-0.65%)
香港ハンセンは下落、23,180.52(-71.89-0.31%)
上海総合指数は大幅下落、2,185.56(-45.84-2.05%)
豪S&P/ASX200は横ばい、5251.24 (+3.25+0.06%)
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米国発の材料
◎ オバマ米大統領=次期FRB議長でサマーズ氏の起用失敗、対シリア軍事行動の議会承認で民主党から反発、予算・債務上限引き上げ期限が目前に迫る。
◎ バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BoAメリル)のファンドマナジャー調査=3/4が今後1年間に利回り上昇と予想 債券アンダーウエート68%(2006年4月以来の低水運) 株式オーバーウエート60%(前月56%)に拡大→ 英国株11年ぶりの高水準、ユーロ圏株6年ぶりの高水準 今後1年間欧州株オーバーウエート27% インフレ上昇55%(2011年初め以来の高水準) リセッションリスク1%(2011年以来の低水準) 中国成長見通し大幅改善、加速28%(前月減速32%)で中国経済の懸念はない 新興国は慎重でアンダーウェート80%
◎ エルメンドルフ米議会予算局(CBO) 局長=16.7兆ドルの連邦債務上限が引き上げられなければ、10月末~11月中旬に米政府はデフォルトの恐れ
◎ ホイヤー米民主党下院院内幹事=政府機関の閉鎖回避に向けた予算協議は厳しい交渉が予想され、閉鎖に追い込まれた1995―96年当時よりも議会の雰囲気は悪い
◎ 米7月の対米証券投資 ネット長期TICフローは、日本と中国の保有が拡大し買い越し額が増加=311億ドル(予想 6月-670億ドル 5月16億ドル)
◎ 米8月の消費者物価指数は、エネルギー価格が下落し、前回や予想より鈍化、コアは安定し前年比は上昇へ=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.5%(予想1.6% 前回2.0%)、コア前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.8%(予想1.8% 前回1.7%)
◎ 米議会予算局(CBO)=経済状況の改善で、財背赤字2015年までGDP比3.9%→2.0%に縮小の見通し
◎ マイクロソフト=400億ドルの自社株買いと22%増配を決定→ 米株の買い材料となる
欧州発の材料
◎ ドイツ連邦議会選挙=メルケル独首相の中道右派連合と野党連合の支持率が拮抗
◎ スペイン1-7月の公共財政赤字=氏政府除く公共財政赤字は対GDP比5.27%で、2013年目標6.5%に近づく
◎ 独9月のZEW景況感調査は、前回と予想を大幅に上回り、3年ぶりの高水準。ユーロ圏の景気見通しが改善、ドイツ経済は引き続き勢いを増し、楽観的な景気見通しが強まり、発表直後はEUR買いへと動く=49.6(予想45.5 前回42.0)、現況指数30.6(予想20.8 前回18.3)
◎ リーカネン・フィンランド中銀総裁=「短期金利の上昇抑制に向け、銀行セクターの過剰流動性の動向を注視」、「ユーロ圏では、危機の打撃を最も受けた国の成長は引き続き低迷」
◎ ユーロ圏7月の貿易収支は、予想と前回を上回る黒字額=季調前予想182億ユーロ(予想150億ユーロ 前回165←149億ユーロ)、輸出1668億ユーロ(前回1573億ユーロ)、輸入1486億ユーロ(前回1408億ユーロ)→ 予想と前回を上回る黒字額、季調後111億ユーロ(予想194億ユーロ 前回135←173億ユーロ)
◎ ショイブレ独財務相(FT紙)=ユーロ圏は構造的にも循環的にも改善がみられる
◎ イタリア政局の懸念後退=脱税で有罪が確定している、ベルルスコーニ元首相が、政権への支持を表明の見通し→ 議員資格はく奪による連立政権の交代リスクがやや後退し債券利回りは低下へ
日本発の材料
◎ 安倍首相(内外投資家を対象としたカンファレンス)=「明らかに今の日本は買い」で、「成長戦略・オリンピックの効果もこれからという今こそ、日本に投資すべき」と発言。「アベノミクスによる三本の矢の経済政策で、過去15年間続いた、日本経済のデフレと最近までの行き過ぎた円高という景色が一変した」、「結果、2四半期で年率3%以上の経済成長を実現している」
英国発の材料
◎ 英8月の消費者物価指数は、前年比は予想を一致したが、前月を下回り、2カ月連続の低下に、発表直後はGBP売りへと動く=前月比0.4%(予想0.5% 前回0.0%)、前年比2.7%(予想2.7% 前回2.8%)、コア前月比0.4%(前回-0.2%)、コア前年比2.0%(予想2.0% 前回2.0%)、小売物価指数(RPI)=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.0%)、前年比3.3%(予想3.2% 前回3.1%)、実勢インフレ率(RPIX)=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.0%)、前年比3.3%(予想3.2% 前回3.2%)
豪州発の材料
◎ 豪中銀理事会議事録公表(9月3日理事会)=8月の理事会と同じ内容、「追加利下げの可能性をオープンにし、早急な利下げのシグナルは配信せず」と、「豪ドルの一段の下落が鉱山投資減少の影響を補う」と「豪ドルは下落したが依然として高い」と、豪ドル安要因に、発表直後は、豪ドル買いから売りへと変化。
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