2013年9月12日木曜日

9月12日、9月11日(水曜)海外市場の動き

9月12日、9月11日(水曜)海外市場の動き

9.11のテロ同時多発事件を思い出す日。オバマ米大統領はシリアに関して、外交努力が功を奏すかどうか判断するのは時期尚早で、全ての選択肢があり、軍事攻撃の可能性は残る→ シリアの対応待ち! 


***ポイント****


⇒ 米ベライゾン・コミュニケーションズ の起債は過去最大級=490億ドル(約5兆円)で債券利回りの上昇ヘッジによる債券売りの観測にも、米金利は低下し、逆にドル売りへと動く。

⇒ 伏兵は、弱い米卸売在庫(第3四半期GDPが若干弱まるリスク)と、オプションのドル売りと、米金利低下にドル売りへ。

⇒ 欧州市場では、強い雇用統計にGBPがヒーロー、12日早朝にはNZ中銀利上げ示唆発言に、NZDがヒーロー。

⇒ 李克強首相は、「国際的な経済情勢は複雑」、「新興市場は経済の下振れ圧力に直面」


USDJPY
アジア市場は、100円台を維持、オバマ米大統領の演説直後は、ドル売り→ドル買いへ上下し一時100.60まで上昇。欧州は円ショートポジションの調整に終始。米国市場に入りなんとか100円台を維持していたが、欧米株も強く、米卸売在庫が予想を下回り、オプションカットのドル売り・円買いに、100円を割り込み100円中心に売り買い交錯しながら、99.80円まで下落したが、緩やかな動きに終始。

EURUSD
いつもながら同意薄で、アジア・欧州市場は1.3240~80のレンジ相場。米国市場に入り、米卸売在庫が予想を下回り、オプションカットでユーロ買いへと変化し、1.3300をついにブレーク。ロンドンフィキシング後には一時1.3290まで値を下げたが、今日はクロスのEUR売りも見られず、米金利の低下に1.3324まで続伸。

AUDUSD
アジア・欧州市場は0.9280以下の買いに支えられ下げ止まり、大枠0.9280~0.9315の狭いレンジで推移。弱い米卸売在庫にもAUD買いは弱く、ロンドンフィキシングでドル売りの流れにようやく0.9320台へ、そして、米金利の低下に0.9337まで続伸。

USDJPY-0.50%
EURUSD+0.31%
AUDUSD+0.18%
NZDUSD+0.18%
GBPUSD+0.52%
USDCAD-0.30%

EURJPY-0.17%
GBPJPY+0.05%
AUDJPY-0.31%
NZDJPY-0.33%
CADJPY-0.19%

GOLD+0.16%
WTI+0.51%
DXY-0.37%
VIX-4.89%


ダウ工業平均株価は上昇、15326.60(+135.54+0.89%)
EURO STOXX 50は上昇、2863.44(+12.04+0.42%)
日経平均株価は横ばい、14,425.07 (+1.71+0.01%)
香港ハンセンは小幅下落、22,937.14(-39.51-0.17%)
上海総合指数は小幅上昇、2,241.27(+3.29+0.15%)
豪S&P/ASX200は上昇、5234.39(+33.22+0.64%)


米国発の材料
◎オバマ米大統領のシリアに関する演説=外交努力が功を奏すかどうか判断するのは時期尚早→ 全ての選択肢があり、軍事攻撃の可能性は残る。 シリアの化学兵器をめぐるロシアの提案を検討すると表明→ ドル売りが強まる、提案の実現性について懐疑的な見方を示し、シリアへの軍事力行使に備え、米国民に支持を求める→ ドル買いへと変化
◎米ベライゾン・コミュニケーションズ の起債は過去最大級=490億ドル(約5兆円規模)で海外投資家によるドル買い需要が強まるとの思惑があるなか、債券利回りの上昇ヘッジによる債券売りの観測にも、米金利は低下し、逆にドル売りへと動く
◎米7月の卸売在庫は、前回のマイナスからプラスへと転じたが、予想を大幅に下回り、第3四半期GDPの寄与度が若干弱まる可能性に、ドル売りが強まる=前月比0.1%(予想0.3% 前回-0.2%)
◎米共和党下院=資金供給を維持する案の採決を延期(9月30日期日)


欧州発の材料
◎EURO STOXX 50は上昇、2863.44(+12.04+0.42%)
◎クーン・ベルギー中銀総裁=ギリシャは少なくとも1~2度の追加支援が必要
◎独8月の消費者物価指数・確報値は、 速報値と予想値と変わらず=前月比0.0%(予想0.0% 速報値0.0%)、前年比1.5%(予想1.5% 速報値1.5%)、EU基準=前月比0.0%(予想0.0% 速報値0.0%)、前年比1.6%(予想1.6% 速報値1.6%)
◎イタリアの政局混乱は続く=10日の上院の特別委員会は、脱税で有罪判決が確定しているベルルスコーニ元首相の議員資格はく奪をめぐる審議を中断し、決議を先送り→ PDLが連立政権からの離脱を示唆し、政権崩壊が懸念
◎アスムセンECB専務理事=「金融緩和策の変更は速過ぎ、短期金利の上昇抑制策を否定」、「独第4四半期は第2四半期(前期比0.7%)から多少の低下を予想」
◎バローゾ欧州委員会委員長(任期来年11月、最後の年次教書演説)=「銀行同盟構想に消極的なドイツを案に批判し、銀行同盟構想の実現が緊急の課題」、「欧州連合(EU)では、債務危機からの脱却で政策対応の圧力は弱まっているが、域内の脆弱な景気回復を強める必要がある」
◎フランス政府=2014年の成長見通しを1.2%→0.9%に下方修正、財政赤字のGDP比は3.7%→4.1%に、2013年は2.9%→3.6%に引き上げた。
◎ショイブレ独財務相=「ギリシャは困難を脱却していないが、軌道に乗っている」、「ポルトガルは問題が存在している可能性がある」
◎レッタ・イタリア首相=イタリアの債券利回りの上昇は、政局不安定が原因
◎独10年債入札落札利回り上昇=2.06%-2011年10月以来の高水準

英国発の材料
◎英8月の雇用統計は、失業率は前回と予想より改善し、2009年2月の水準となったが、失業者数は前月の大幅減少の反動にやや増加、GBP買いが強まる。失業率=4.2%(予想4.3% 前回4.3%)、ILO基準(5-7月)=7.7%(予想7.8% 前回7.8%)、失業者数=-32600人(予想-22000人 前回-36300人←-29200人) ※BOEのフォーワードガイダンスは、失業率が7%に低下するまで、政策金利を過去最低水準に維持する、失業率が7.0%以下に低下するのに3年必要になることを表明、ILO方式の数字が注目されていた。今回の失業率の改善傾向を受け、BOEは2014年12月に失業率は7.0%を割り込み、利上げの開始予想が出始めている。
◎マイルズBOE金融政策委員=「消費者や企業の信頼感が上向き、経済成長が加速している兆候を歓迎」、「景気回復は始まったばかりで、失業の大幅減には長い時間が必要で、成長率が長期平均値を上回っても直ぐに利上げはない」、「最近の金利の動きは多くが景気の改善を反映」

豪州発の材料
◎豪8月のウエストパック消費者信頼感指数は、前回を大幅に上回り2010年12月以来の高水準で、一時AUD買いが強まる=4.7%( 予想 前回3.5%)→ 最近の中国経済指標は強く、シリアへは軍事行動から外交行動へと変化、リスク資産の買いに底堅く推移。

NZ発の材料
◎NZ中銀の声明=政策金利2.5%に据え置くことを決定、予想通り、2014年に金利を引き上げる可能性が高い→ NZD買いが強まる、NZドルは引き続き高い、2013年中は政策金利2.5%に据え置く見通し、 米ドルが上昇し、NZドルが弱まることを望む

中国発の材料
◎直近の強い中国経済指標を受け、GDP成長見通しの上方修正が見られる。UBS=第3四半期7.5%→7.7%、2013年7.5%→7.6%、ドイツ銀行=7.7%→7.9%、7.8%→8.0%、CICC=7.6%→7.8%、7.5%→7.6%、野村213年7.5%→7.6%
◎中国のファイナンス規模は大幅に拡大、シャドーバンキングが再増加=人民銀行の資料では、8月1兆5700億元(予想9500億円)、銀行の新規融資45%(7月87%)と低下、従来型でない信用供与が拡大。
◎李克強首相=「国際的な経済情勢は複雑」、「新興市場は経済の下振れ圧力に直面」、「中国経済は安定しており、地方政府の債務もコントロールされている」

シリア関係
◎フランスの国連安保理決議の草案=シリアに15日以内に、全ての化学兵器施設、関係者、記録、装備への国連査察の受け入れを要請し、順守しなければ国連憲章第7章で制裁措置をおこなう→ この7章は安保理が経済制裁から軍事介入に至る強制措置を発動する権限について規定、ロシアはこの支持をためらう
◎イタリア=シリアに対するいかなる軍事行動にも参加しない
◎国連安保理の常任理事国=11日にシリアの化学兵器の国際管理案で協議→ フランス案、懲罰的措置の決議草案の協議で、ロシアはフランス案に反対
◎ロシア=シリアの化学兵器の国債管理計画を米国に提示


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