2013年9月11日水曜日

9月11日、9月10日(火曜)海外市場の動き

9月11日、9月10日(火曜)海外市場の動き


シリア問題は、軍事介入計画が外交的解決の可能性へと変化し、懸念後退へ。ドル下落し、AUD高と円安へ、GOLD、WTIは大幅下落、世界的に株価は上昇。


***ポイント****

⇒ シリア政府は、ロシアが提案した、化学兵器の引き渡しと化学兵器禁止条約加盟案を順守を表明、米英仏の3カ国首脳は前向き。
⇒ FOMCは、QE3縮小の可能性は消えず。
⇒ 円は、引き続き狙い撃ち、クロスでは激しい円安へ。
⇒ 日本の消費増税はほぼ既定事実で、増税対策に経済対策が始まる。
⇒ オバマ米大統領の演説待ち(午前11時ごろ)


◎USDJPY
4拍子揃った円売り材料、①オリンピック東京開催の経済的波及効果と、安倍首相の高い信頼感、②日本のGDP2期連続大幅上昇で、消費増税の実施期待が強まり、安倍首相は経済政策パッケージの取りまとめに動く、③日本株高に、円売り圧力が続く、④シリア問題で外交的解決の可能性に、安全資産の円買い材料が薄れる。

USDJPY、100円、100.20円のバリアを超え、100.50円、100.85円、101.50円のどこかで引っかかるのだろうが、この水準以上は、FRBのFOMCと、シリア外交的解決のの結果を見てから。

GBPJPYは158.05円まで上昇。2013年5月の高値156.76円を超え、2009年6月の162.57円を超え、2009年8月高値163.06円、2008年11月の高値163.33円がターゲットに入り、AUDJPYは、93.57円台まで上昇し、2013年7月の高値93.07円を超えた。

結果、いつ、ムードの円売り(投機的)から、実需の円売り(資本の動き)へと変化するのか? 徐々にその動きも見え隠れし、「持てざるリスク(円ショート・ポジションを)」に、101.50円も超えてくるムードが強まっている。

◎EURUSD
投機筋の視野に入らず、興味はクロスだけ。EURGBPは下落傾向変わらず0.8400をクリアに割り込むと更なる下落へ。EURAUDも下落傾向変わらず、EURJPYだけがかろうじて上昇傾向。

EURUSDはコアのレンジ1.3100~1.3300から、1.3200~1.3400に嵩上げを期待しているが・・・。しかし、EURUSDは、どうもクロスでEUR売りが続き、先週金曜日と欧州市場の開始直後に上値トライで1.33台を試せず、1.3230台まで下落。米国市場に入っても相変わらず動けず、1.3230~1.3275のレンジで終了。

◎AUDUSD
中国経済もなんとか底に足がついた感じ。新興国の金融市場混乱も目先は安泰。米金融緩和策の縮小のビック・テーマが残っているが、資産買入枠の100億ドル削減は、徐々に市場に織り込まれつつある。そして、豪州経済指標は予想を上回り、中国経済指標も予想を上回り、豪政権交代に景気回復期待が強まる。

AUDUSDの期待感は、ダブルボトム達成。AUDJPYの買いというフォローも強く、今後は、0.9100台を底値に、方向性は0.9400までのレンジを期待。シリア情勢の良い方向への急変と、リスク軽減にAUD買いの流れは止まず。

注意は、6月以降で、0.93台は過去5回全て止められ、0.93近くを合わせれば過去14回失敗し下落した水準だけに、相当の利食い売りが出る可能性は高い。FOMCの資産買い入れの縮小決定(IF)後の変動は注意。

USDJPY+0.80%
EURUSD+0.10%
AUDUSD+0.91%
NZDUSD+0.64%
GBPUSD+0.26%
USDCAD-0.16%

EURJPY+0.90%
GBPJPY+1.07%
AUDJPY+1.72%
NZDJPY+1.45%
CADJPY+1.01%

GOLD-1.68%
WTI-1.62%
DXY-0.43%
VIX-7.04%

ダウ工業平均株価は上昇、15191.06(+127.94+0.85%)
EURO STOXX 50は大幅上昇、2851.40(+53.09+1.90%)
日経平均株価は大幅上昇、(14,423.36+218.13+1.54%)
香港ハンセンは上昇、(22,976.65+226.00+0.99%)
上海総合指数は大幅上昇、(2,237.98+25.46+1.15%)
豪S&P/ASX200は上昇、(5201.17+19.70+0.38%)

米国発の材料
◎米金利上昇に住宅ローン低迷で人員削減や支店閉鎖が相次ぐ=バンク・オブ・◎アメリカ(BOA)2100人削減し住宅ローン関連の16事務所を閉鎖、ウェルズファーゴ2300人超の削減を計画、JPモルガン・チェース15000人削減する可能性
◎アスムセンECB専務理事=FRBの金融緩和縮小の影響は、1994年の引締めサイクル開始時期より影響が上回る恐れ
◎ルー米財務長官=金融市場の混乱を回避するには、米債務上限の引き上げが必要不可欠
◎米データ分析会社のコアロジック=住宅の資産価値がローン残高を下回っている水面下の物件数は、第2四半期710万件(前四半期960万件)と、住宅価格の上昇が追い風で減少。

日本発の材料
◎安倍首相=9月中に経済政策パッケージを取りまとめるように関係閣僚に指示→ 消費増税による落ち込みを補うために、経済対策への期待感が強まる

英国発の材料
◎英8月のRICS住宅価格は 前回と予想を上回り7年ぶりの高水準=40(予想36% 前回37←36%)

豪州発の材料
◎豪8月のNAB企業信頼感=6(予想 前回-3)、企業景況感=-6(予想 前回-7)、前回よりマイナス幅が縮小、予想を上回わり、豪中銀の利下げ観測が後退され、AUD買いが強まる、

中国発の材料
◎中国8月の経済指標は強い結果となった。鉱工業生産=前年比10.4%(予想9.9% 前回9.7%)、小売売上高=前年比13.4%(予想13.3% 前回13.2%)、固定資産投資=年初来前年比20.3%(予想20.2% 前回20.1%)

シリア
◎ファビウス仏外相=シリアに化学兵器の放棄を求める決議案を国連安保理に提出
◎ムアレム・シリア外相(ロシア国営テレビ)=シリア政府は、ロシアが提案した、化学兵器の引き渡しと化学兵器禁止条約加盟案を順守する用意がある
◎民主・共和両党の上院議員=シリア化学兵器の国連管理に時間的猶予を与えるよう決議案修正に着手
◎国連安全保障理事会=開催を要請したロシアが取り下げ緊急非公開会議の開催を中止
◎カーニー・ホワイトハウス報道官= 米英仏の3カ国首脳は、シリア政府による化学兵器使用疑惑をめぐる問題を外交手段を通して解決する意向を持っている
◎カーニー・ホワイトハウス報道官= オバマ米大統領は、米国が軍事介入に踏み切る構えを見せていたことがシリアに圧力をかけ、ロシアの提案につながり、軍事介入計画が外交的解決の可能性を導き出した
◎米財務省=シリア問題に関し、12日にジュネーブで米ロ外相会談を実施

その他
◎新興国の金融市場は落ち着きを取り戻す=インド株は上昇し、USDINRでルピーは2週間ぶりの高値を更新
◎S&P=アルゼンチンの格付けを「B-」→「CCC」に引き下げを発表




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