2013年9月10日火曜日

9月10日、9月9日(月曜)海外市場の動き

9月10日、9月9日(月曜)海外市場の動き

先週金曜日の、米非農業部門雇用者数のサプライズの余波が残る週明け。シリアを巡る動きが活発化し、米議会の審議待ちで、シリアへの軍事行動回避の動きは不透明。

⇒ シリアへの軍事行動で回避の期待感が強まる。ロシアが化学兵器を国連管理下へと提案、シリア歓迎の意向、米国は精査。
⇒ シリア軍事介入で米議会が本格審議。先行きは不透明。
⇒ シリアへの軍事行動の動きに、米国は連邦政府債務上限引き上げもできず、次期FRB議長の指名もできずで、FRBもFOMCでQE3の縮小の見通しも不透明。
⇒ 東京オリンピック開催決定、4-6月期GDPは上昇修正、日本株大幅上昇。しかし、USDJPY100円台維持できず。
⇒ 中国の輸出が前年比7.2%と大幅に伸び、輸入は減少。
⇒ 豪6年ぶりに政権交代。次期首相に自由党のアボット党首は、炭素税、鉱物資源勢の撤廃、法人税引き下げを公約。中国の経済指標も強く、AUD買いが続く。


USDJPY
2020年のオリンピックに東京開催が決定(9月8日)、日本4-6月期のGDPは前期比年率3.8%(予想3.9% 第1次速報2.6%)とほぼ予想通りに上方改定され、日経平均株価+344.42+2.48%と大幅上昇し、消費増税実施の可能性が非常に高まり、全てが円安材料。朝方は、一時100.10円まで上昇したが、これらを事前予想した投機筋の利食い売り+実需筋のドル売りや、米シリアへの軍事介の不透明感が強く有事の買いの思惑も消えず。USDJPY100円台は重く、円高へ方向転換し、一時99.40円を割り込むが、シリアへの軍事行動で回避の期待感が強まり、先週終値の99.10円を割り込むことはできず、円安傾向が続く。

EURUSD
先週末の米雇用統計のサプライズの流れが続く。アジア市場や欧州市場の前半は、発表後の高値でも超えられず、1.3170を中心にした極狭いレンジで取引が続いたが、欧州市場に入りECBフィキシングを境に1.3200をようやく上回った。米国市場に入っても底堅く推移し、オプションカット後には1.3220~30のバリアを抜け、ストップの買いが始まり、シリアへの軍事行動で回避の期待感が強まりロンドンフィキシングでは1.3280まで上昇、8月30日の高値を更新して終了。

AUDUSD
豪州が6年ぶりに政権が交代し、次期首相に自由党のアボット党首が就任。景気低迷の要因となっていた、炭素税、鉱物資源勢を撤廃し、法人税引き下げを公約としており、中国の貿易収支の輸出増に、AUD買いの材料と思われる。早朝は、前週末終値からギャップを空け、AUD高からスタートした。事前予想もあり織り込み済みなのか買いは緩慢で、0.9170を底値に緩やかな上昇し、0.9220台を超える。米国市場に入り、米株価は堅調に推移し、シリアへの軍事行動で回避の期待感が強まり、0.9240台へ上昇。


USDJPY+0.48%
EURUSD+0.60%
AUDUSD+0.51%
NZDUSD+0.21%
GBPUSD+0.41%
USDCAD-0.36%

EURJPY+1.07%
GBPJPY+0.91%
AUDJPY+0.98%
NZDJPY+0.66%
CADJPY+0.84%

WTI-1.20%
GOLD-0.41%
VIX-1.39%

ダウ工業平均株価は上昇、15063.12(+140.62+0.94%)
EURO STOXX 50は小幅下落、2798.31(-5.11-0.18%)
豪S&P/ASX200は上昇、5181.47(+36.48+0.71%)
日経平均株価は大幅上昇、14,205.23(+344.42+2.48%)
香港ハンセンは上昇、22,750.65(+129.43+0.57%)
上海総合指数は小幅上昇、2,212.52(+72.53+3.39%)


米国発の材料
◎ブルームバーグのエコノミスト調査(米雇用統計後)=9月のFOMCで債券買入枠850億ドル→750億ドルに縮小を予想(米国債の購入額を月450億ドル→350億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)購入を月400億ドルで維持◎米雇用統計の悪化にもかかわらず、QE3縮小の期待が強くドル買い材料◎FRBは金融緩和策の出口戦略で、新たな政策ツールの導入を検討=リバースレポの導入を検討、リバースレポ金利が公式な借り入れコストの事実上の下限となり、その結果FF金利は象徴的存在になる可能性
◎シリアへの軍事介入の議会の承認は9月12、13日に採決を終えると思われ、それまでは、連邦政府債務上限引き上げ、FOMCでの資産購入プログラム縮小、次期FRB議長の指名、など先送りされる見通し
◎ケリー米国務長官=シリアが化学兵器を全て差し出せば攻撃を回避できる
◎ウィリアムズSF連銀総裁=債券買い入れの年内縮小開始、来年終了を100%支持しているが、9月のFOMCで縮小開始するかは未定

欧州発の材料
◎メルケル独首相=ギリシャ、ユーロ圏の経済は初めての回復の兆候が見られる。 ユーロ圏共同債や償還基金の案を否定

日本発の材料
◎2020年のオリンピックに東京開催が決定(9月8日)=インフラ整備と観光収入の増加が見込まれ、幅広い経済効果が期待できる。株高=円安の動きが予想される。
◎日本4-6月期のGDP・第2次速報値は、 ほぼ予想通りで、消費が好調で設備投資が6四半期ぶりにプラスへ転換し、消費増税実施の可能性が高まる=前期比0.9%(予想1.0%、第1次速報値 0.6% 1-3月期)、前期比年率3.8%(予想3.9% 第1次速報2.6% 1-3月期4.1%) 

英国発の材料
◎オズボーン英財務相=財政再建が功を奏し、最近の経済指標は、広範囲で持続的回復の兆候が出始め、英国は難局を脱しつつある。 BOEのフォワードガイダンスは国債利回りの上昇を抑制

豪州発の材料
◎豪6年ぶりに政権交代(9月7日総選挙)=野党・保守連合が過半数を獲得し大勝。次期首相に自由党のアボット党首が就任。⇒ 炭素税、鉱物資源勢の撤廃、法人税引き下げを公約としており、AUD買い材料。

中国発の材料
◎中国8月の貿易収支は、輸出が前月と予想を大幅に上回る伸びに、中国の経済見通しが上向く=286億ドル(予想200億ドル 7月178億ドル)、輸出=前年同月比7.2%(予想5.5% 前回5.1%)、輸入=前年同月比7.0%(予想11.3% 前回10.9%)⇒ AUD買い材料。
◎中国8月の消費者物価指数は、前年比は前回より若干低下し予想と同じ=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.1%)、前年比2.6%(予想2.6% 前回2.7%)

シリア発の材料
◎シリアへの軍事行動で回避の期待感が強まる
◎オランド仏大統領=米議会は12、13日に採決を終え、週末には国連調査団の報告を受け取り、決断が下される
◎ラブロフ・ロシア外相はシリアに化学兵器を国連管理下に置きことを提案=ムアレム・シリア外相が歓迎する意向を示し、米国は精査する方針を示した
◎国連=ロシアの提案を受け、シリアに化学兵器を禁止する国際協定にかめいすることを提案
◎ケリー米国務長官=アサド大統領がすべての化学兵器を来週中に国際社会に引き渡せば、攻撃を回避できる




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