8月29日(木曜)為替相場を考える
テーマ
引き続き、直面しているテーマは西側諸国のシリアへの武力行使の有無とその時期。そして、FRBのQE3の縮小の有無とその時期。
シリアの攻撃の目標や規模は不明ながら、何らかの攻撃を仕掛ける可能性があり、「Buy the rumor Sell the fact(ウワサで買って事実で売る)」を地で行く相場が予想される。
つまり、シリアへの武力行使の可能性(ウワサ)に安全資産を買い・リスク資産売り、いざ実施(事実)で安全資産を売る・リスク資産をかう。この流れになることが予想できる。
FRBのQE3の縮小は、「いずれ始まることは間違いないが、その時期は読めない」。9月のFOMCから始まる可能性を指摘するエコノミストも多い。しかし、シリアへの攻撃の有無と、仮に実施した場合の世界経済への影響をまずは見極める必要がある。それまでは、どうしようもない状態へとなっている。
「安全資産買い+リスク資産売り」が基本で、格言みたいな「有事のドル買い」も有効とは思うが、ユーロだって、ポンドだって、円だって安全資産で、決してドルに見劣りすることもない。だから小々ややこしい。
考え方は昨日と変わらず。今後のシリア問題を手前味噌で考えると、西側諸国はシリアへ全面戦争突入とは考えにくく、化学兵器製造工場など、拠点の限定的な制圧や、空爆からスタートし、これで解決できれば、もっけの幸い。
現在、「通貨安+株安」が進み、通貨防衛を余議されている国は、今しばらく流れが変わることも難しそうであるが、すこしでも明るい兆しが見られれば、急変するリスクがある。これらの通貨ペアでポジションがあれば、主要国通貨の動きは参考にならず、ポジションを極端に減らす以外手はない。
今後直面するテーマと材料。
※ 緊迫のシリア情勢→ 西側諸国の武力攻撃が近いとの思惑。
※ 新興国(EM)のマーケット
※ 緊迫のエジプト情勢
※ イタリア政局の混迷
※ CEEMEAのマーケット
※ 米連邦債務引き上げ問題(10月半ばにデフォルトの恐れ)
※ 米国債の利回り上昇
※ 米第2四半期GDP(8月29日)
※ G20サミット(9月5~6日)
※ 米8月の雇用統計(9月6日)
※ 法裁判所判断の欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定の合憲性判断を発表(9月12日)
※ 米8月の消費者物価(9月17日)、
※ ドイツ連邦議会選挙(9月予定
※ ギリシャ第3次支援の有無、
※ 次期FRB議長にサマーズ氏有力
金融政策
※ 豪中銀理事会(9月3日)
※ BOE金融政策委員会(9月5日)
※ ECB理事会(9月5日)
※ NZ中銀理事会(9月12日)
※ 豪中銀理事会議事録(9月17日)
※ BOE・MPC議事録(9月18日)
※ FOMC(9月18日)
USDJPYは、下値96.25円~上値98.83円のレンジで、これを抜け出すまではレンジ相場に徹したい。21日指数移動平均線が97.94円でこの水準がニュートラル。過去数日間続いた円ロングの巻き戻しg続き97.94円を超えられなければ、引き続き下値リスクが残るが、それでも急変するような状況にはない。
EURUSDは、下値をトライしている最中。21日指数移動平均線1.3317と上昇トレンドはクリアで、上昇を続けている。Dailyベースでこの1.3317を割り込んでしまうと、1.3200までの下げ余地が出てくる。基本は、下値1.3200~上値1.3400のレンジで、Weeklyベースで1.3400を超えるとドルに対しても強まり面白い、多少は期待しているが、どうしてもいままで超えることができず。
AUDUSDは、複数の新興国通貨や株が下落する中でも、直近の底値となる、8月5日の0.8847を割り込めず。結果は、予想外に検討。中国が安定しているためなのか、昨日の中銀副総裁がAUD安を示唆してもAUDは売られず。状況証拠からは、買い。21日指数移動平均線の0.9047をDailyベースで超えると面白いのだが!
0 件のコメント:
コメントを投稿