8月27日(火曜)為替市場の動き
シリア情勢の緊迫化が全て。欧米の株価は大幅下落し、長期債利回りは低下し、VIX指数は上昇し、金・原油価格は上昇し、新興国通貨の下落は止まらず、そして、円高へ。 時期FRB議長の人事は、サマーズ氏が近そう!?
世界各国の報道では、数日以内にシリアへ軍事行動に出る可能性を指摘、緊張感をあおっている。米株は14900ドルを割り込み、8月5日から始まった下げは止まらず、日本は消費増税点検会合が焦点で、合否は拮抗、でも変わりようなないでしょうね!
USDJPYは、安全資産としての円買いの真っ最中。シリア情勢の緊迫化にリスク資産は下落、「新興国通貨売り+円買い」の動きが激しく、ドル円単体でもストップの売り、円クロスでもストップの売りを巻き込み、機関投資家の売りも見られ、97円近くまで続落。
EURUSDは、状況証拠としてはEUR売りはあまり見当たらない。独安全資産の分類に入り、新興国通貨ではユーロ買いが続くが、主要国ではユーロ売りへとミックス。独IFO景況感指数が強かったが、逆に、EURJPY等の主要国でユーロ売りにストップを付け1.3330割れまで下落。NY市場に入り、欧米株が続落、新興国通貨売り・ユーロ買いへと変化し値を戻すが上値も売りは消えず。
AUDUSDは、0.92トライ失敗し、新興国通貨安にどうしても連動して売られやすくなっている。欧州市場では0.8940以下で下げ止まり、結局は0.8940~0.8995のレンジで動きは鈍い。
※ダウ平均株価は下落、14776.13(-170.33-1.14%)
※欧州株は大幅下落、EURO STOXX50は、2749.27(-72.18-2.56%)
※日経平均株価は下落、13,542.37円(-93.9 -0.69%)
※上海総合指数は小幅上昇、2,103.57(+7.10+0.34%)
※香港ハンセンは下落、21,874.77(-130.55-0.59%)
※豪S&P/ASX200は小幅上昇、5141.22(+5.82+0.11%)
※VIX指数は大幅上昇、16.77(+1.780+11.87%)
米国発の材料は
◎米8月の消費者信頼感指数は、予想・前回を上回り、予想以上に消費者マインドが改善=81.5(予想79.0 前回81.0←80.3)、現況指数70.7(73.6)、期待指数88.7(前回86.0←84.7)
◎ウィリアムズSF連銀総裁=金融政策の正常化は時間的な枠組みではなく、完全にデータ、および見通しに沿って決定される。雇用を最大限確保し、インフレ率を2%付近で維持するべく景気を軌道修正するという目標に金融当局は注力。 米国の方針について世界各国の中銀と非常に円滑なコミュニケーションを取るべき。
◎FRB公定歩合議事録(7月29日)=フィラデルフィア、カンザスシティー、ダラスの3地区連銀が公定歩合の引き上げを求めた(6月は2地区連銀が求めていた)
◎CNBCニュース=数週間以内にサマーズ元財務長官をFRB議長に指名する公算
欧州発の材料は
◎独8月のIFO業況指数は、予想・前回を上回り、昨年4月来の高水準=107.5(予想107.0 前回106.2)、現況指数=112.0(予想111.0 前回110.1)、、期待指数=103.3(予想103.0 前回102.4)
◎アスムセンECB専務理事=ECBは政策金利を長期間低水準にとどめる
◎クーレECB専務理事=政策金利は長期間低水準にとどまる
日本発の材料は、
◎安倍首相は法人税率下げを幅広く議論へ=法人税率引き下げを消費増税と並行して検討することを示唆(日経新聞)
◎甘利明経済再生担当相=法人税率引き下げで安倍首相から具体的な支持はない
◎麻生財務相=法人税率引き下げに関しての安倍首相の発言の趣旨は、幅広い観点で議論してほしいと理解
◎2回目の消費増税点検会合は賛否両論で拮抗=1名は1年先送りを主張、4名が反対、5名が賛成
JPY 浜田内閣官房参与(消費増税について)=引き上げ時期を1年先送りを主張、可能なら2014年から毎年1%づつ税予。 定通り増税するのはアベノミクスの挫折を招く可能性。
中国発の材料は、
◎中国の朱光耀財政次官と中国人民銀行の易綱副総裁=米FRBは景気刺激策の解除で新興国経済に悪影響を与えないよう、解除の時期とペースを考慮する必要がある
カナダ発の材料は、
マーレイ・カナダ中銀副総裁=超低金利を長く継続しておくことはリスクで段階的に刺激策は解除するべき。 FRBのQE縮小のプロセスは緩やかになるとのサインが出ており市場の反応は行き過ぎ
その他の材料は、
◎インドネシア中銀は29日に理事会を開催=ルピア防衛で再利上げの思惑が広まる
◎USDINR(ドル・インドルピー)ルピーは最安値を更新、中銀はドル売り介入を実施した模様。ジャカルタ株は3967.84(-152.83-3.71%)と大幅下落。USDTRY(ドル・トルコリラ)トルコリラも最安値を更新、中銀総裁は政策金利の引き上げを否定
◎USDTHB(ドル・タイバーツ)タイバーツは3年ぶり安値を更新、中銀は過度の変動には対応する
◎フィリピン総合株価指数は5916,99(-244.22-3.96%)と大幅下落
シリアの材料は、(米国主導によるシリア攻撃の可能性が高まる。その余波にアジア新興国株や通貨は大幅下落)
◎ヘーゲル国防長官=シリア科学兵器使用疑惑で、オバマ大統領の支持があれば直ちに対応する用意はある
◎アラブ連盟はシリア問題でカイロで緊急会議を開催=アサド政権が化学兵器攻撃に関与と声明を発表→ 西側諸国が軍事介入をすることの裏付けとなるような声明
◎キャメロン英首相はシリアの化学兵器使用を非難=対応協議で議会を招集し軍事行動の計画策定に着手、国際社会による行動が必要
◎オランド仏大統領=シリアの核兵器使用で罰する用意がある
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