欧米市場で、S&Pが米国の格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げ、為替市場ではドル買いへと動いたが、予想外に米現物株の伸びが鈍く、逆にドルは伸び悩み、終わって見ればドルインデックスは前日とほぼ変わらず。
今、相場変動の焦点となり、流行となっているのは、「アベノミクス・黒田日銀総裁の次の一手」と「FRBの資産買い入れプログラムの規模縮小の有無と、その時期」の二つ。
思惑と観測では、今日の日銀金融政策決定会合で、資金供給オペの期間を延長する可能性に、極端な円買いも期待できない。ただ、期待が大外れとなれば、再び97.50~99.00円のレンジに逆戻りし、予想通りの結果ともなれば、98.00~100円のレンジへかさ上げされる可能性が高くなる。
ブラード・セントルイス連銀総裁は「資産買い入れプログラムを縮小する前に、インフレ率の上昇を確認したい」と発言しているが、S&Pは米国の格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げ、「財政の崖を回避し、税収の増加や長期的な財政問題への取り組みで、見通しが改善し」とコメント。米10年物インフレ連動債の利回りが、2012年1月以来初めてプラスに転じ、FRBの資産買い入れプログラムの規模縮小に動くとの観測によるものと思われる。
結果は、紆余曲折のなかで、暫くはドル高+円安の流れが変わるようなことはなさそうである。
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