2013年6月11日火曜日

円ベア派には期待を裏切る日銀の金融政策決定会合

日銀の金融政策決定会合では、一部で期待された、前日の海外市場で円売り+日本株買いの要因ともなった、資金供給オペの期限を延長が見送られ、円買い+株安へと動く。

不動産投資信託(J-REIT)の買い増しが見送られ、指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ枠も据え置かれ、軽い失望感に、株安+円高へ動き、USDJPYの売りがリードするドル安の流れに、主要通貨でドル全面安。

円ベア派にとっては期待を裏切られる結果となったが、大きなサプライズではなく、日経平均株価の下げも1.45%にとどまり、USDJPY=97.50円~99.00円のレンジで推移する可能性が高まっている。

金曜日・月曜日のギャップを埋める動きを予想しながらも、97.50円を割り込んでクローズすると、話は別で、96.50~99.50のレンジと、ややベアになり、レンジもワイドになるが、一部で危惧しているような93.00円までの円高相場は考えにくい。

◎その前に、前日NY市場で0.9450を超えて上昇していた、AUDUSDは短期投機筋の売りに0.9450を割り込むと続落を開始し、豪住宅ローン件数、NAB企業景況感指数+企業信頼感指数の発表を受け、0.9400を割り込むと一機に0.9380近くまで下落した。

後に、ドル売りの流れに値を戻したが、上値は限定的で、2011年10月の日中ベースの安値0.9387を割り込んだことで、下落傾向が続きそうで、終値ベースでこの水準を割り込むと、現在続いているベア・トレンドがさらに継続する可能性が高まるが、1.9500近くまでの戻りはいつも覚悟する必要がある。

◎ドイツ憲法裁判所のECBの債券買い入れプログラム(OMT)と欧州安定化メカニズム(ESM)の合憲性判断が注目され、11日~2日間審理を開き、承認するかどうかを判断する。 市場では、判断は9月22日のドイツ総選挙後に結論を出すとの予想が強い。

ドラギECB総裁も、ECBの債券買い入れプログラム(OMT)はユーロ防衛のためで、加盟国の破たん回避が目的ではないと、予防線を強く張っている。

EURUSDは重要なポイントとなる、1.3250を超えたことでブル派が喜ぶ展開となっているが、中期的には1.3100~1.3400のレンジを予想し、1.3500を超えるにはより強い材料が必要と思っている。短期的には1.33台が定着できないと、1.3180、1.3110までの下落へと動く可能性が高くなる。

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