アジア市場 止まらぬ株安+円高+ドル安、しかし、AUD+NZDは弱い
◎アジア市場では、日経平均株価が一時870円近くと大幅に下落、終値では前日比-843.94(-6.35%)と激しい下落となった。連休明けの中国市場でも株価の下落は止まらず、日本10年債利回りも一時0.8%近くまで下落、USDJPYは95.00円を割り込み94円近くまで円高が進んだ。
→ 安倍首相と黒田日銀総裁の会談で「総裁はは強い決意で金融緩和を進めると首相に説明」したが、市場は円売り+株高へ反応せず。
◎過去を振り返ってみたい。4月4日、日銀金融政策決定会合の決定で大胆な追加緩和が決定され、黒田日銀総裁が「日銀は物価2%へ向けた国債購入で未踏の領域に足を踏み入れる」と発言、株高+円安が加速した日。
→ 日経平均株価は4月3日の終値12362.20から、4日には12634.54へと上昇、12000円台をクリアに超えて株高がスタート、USDJPYは重かった96円台を再びトライし、翌日から円安相場がスタートした記念する日でもある。
→ 今、70日近くを経てその水準に逆戻りした。円安+株高が再スタートするのか、それとも、割り込み続落するのか、正にその出発点まで値を下げている。 ソフトランディングの時間的調整の期待が裏切られ、ハードランディングの調整局面に入り、
◎NZ中銀は予想通り政策金利2.5%を据え置き、NZドル高を避けるために、現行金利を年内維持する予定との発言に、NZD売りの流れが強まる。
→ 政策金利2.5%の据え置きを据え置きを決定、予想通り「2014年3月期のGDP見通しを3.3%→3.0%下方修正、2015年3月期は2.8%で据え置く」
→ ウィーラーNZ中銀総裁の声明で「NZドルは過去数週間下落したが、なお過大評価されており、貿易部門への逆風が続いている」、「金利水準を年末までに維持する見込みで、それ以外の手段の活用にも向かっている」、「適切な局面で為替介入を目指すだろう」と発言。
◎豪雇用統計は失業率は予想より改善し、一時AUD買いが強まるが、0.95超えの上値は重く株安の流れに伸び悩む。
→ 失業率5.5%(予想5.6% 4月5.5%)、新規雇用者数=前月比0.11万人(予想-1万人 4月5.01万人)
要因を考えると
◎6月末は半期末決算に当たり、海外ファンド筋が利益確定やポジション調整へ動きやすくなっており、テクニカルポイントを割り込むと、円買いが加速している。
また、弱い日本株で、株価下落=リスク強度低下のシナリオに、安全資産としての円買いが続いている。 もしかしたら、7月の参議院選挙で自民党が圧勝しても、安倍首相の成長戦略に対して、予想以上のサプライズがなく、失望する可能性があることを危惧しているのか?
◎今日の海外市場では、引き続きFRBの資産買い入れプログラムの規模縮小の見通しとその時期で動く可能性が高い。
今月18、19のFOMCでは、インフレ率と雇用市場がどこまで改善されれば、「月額850億ドルペースの債券購入を見直すか」との問題がテーマ。ブラード・セントルイス連銀総裁は、今週の発言ではインフレ目標が2%を下回っていれば、債券購入の長期化が正当化されると発言。引き続き、当局者の発言と今日の米経済指標には要注意。
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