今週の為替相場を考える(8月3日~8月7日)
先週は、GBPの上昇と、中国株への信頼性の低下が目立った。米国では注目のFOMCで、「雇用市場の一段の改善」+「インフレ率が2%へ向かい加速する確信を持ちたい」と、注目の利上げ時期の明言は避けた。
米第2四半期の第1次速報値は、予想を下回るも、個人消費は2012年第1四半期以来の、大幅な伸び率で、9月または12月の利上げの可能性を強く残した。
しかし、米第2四半期雇用コスト指数は、33年来の低水準で、米賃金・給与の伸が弱いことが判明し、週末の為替市場はドルロングの調整色が強い展開で終わっている。
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さて、今週から8月の相場が始まる。基本的には、JPYは株価連動型の相場展開で、JPY安傾向は変わらず。AUD+NZD+CADは、それに、商品価格が加わることになるが、強さを復活することは現状では難しい。
EURは月末要因もはけ、短期的なEURの買い戻しも一巡し、先行きを見越した売りと短期の買いとで、レンジ相場が続きそうであるが、相変わらず上値は限定的。
そして、問題のGBPだが、8月6日のスペシャルデーが、今週のメインイベントになりそうである。つまり、「BOE四半期インフレレポート」+「BOE金融政策委員会」+「初となる議事録の即公表」+「カーニーBOE総裁の記者会見」で、ポンドがリードする為替相場の変動が期待される。
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ドル相場
先週末は、月末最終日でもあり、ドルロングの調整が進んだ。材料となったのは、期待された米賃金・給与の伸が弱すぎ、サプライズの結果に米金利は大きく低下したことである。
10年債は低下傾向にある中で、2年債利回りは上昇を維持し、ドルをサポートしていたが、先週金曜日にはもろくも2年債利回りも崩れてしまった。
週初はその流れが継続するのか、まずは見極めることが必要。この動きが収まれば再びドル高への動きが期待できるが、まずは、英国発のスペシャルデーを見極め、ポンドがどう動くのか? 週末の米雇用統計まで待たなければ、強気にもなれない。
EURUSD 1.0800~1.1200 「7/25予想1.0800~1.1150→結果1.0890~1.1128」
4月20日以降では、1.0800~1.1500のレンジに入っており、6月29日の週からは1.0800~1.1200のレンジに入っている。ギリシャ問題が目先は落ち着いているが、QEとギリシャ支援による資金の大量供給や、長期なギリシャのユーロ圏離脱と言う不安定材料を残しており、売り材料が残る。
GBPUSD 1.5450~1.5700 「7/25予想1.5400~1.5700→結果1.5490~1.5689」
ポンド高は目立っている。BOE政策委員のハト派、タカ派発言が混在しているが、カーニーBOE総裁は、年末までに来年の利上げ姿勢を明確することになりそうである。今週は、GBPがリードする為替相場になりそうで、8月6日のスペシャルデーは非常に重要。内容にはっては、予想レンジをブレークすることを期待したい。
AUDUSD 0.7250~0.7450 「7/25予想0.7200~0.7400→結果1.0723~1.7366」
0.7500を割り込んでからは、下落基調は変わらず。ただし、0.7200の壁は厚そうで、今週も中国の経済指標と商品価格しだいのところがあるが、積極的に下値を崩す材料も現状では見当たらず、戻り売り。
USDJPY 123.00~124.50 「7/25予想123.00~124.50円→結果123.00~124.57」
相変わらず、株価連動の為替相場で、特に主体性は見られない。今週も中国株+日本株に大きく影響をうけながらも、日銀金融政策決定会合と黒田日銀相場の記者会見を注視し、なにもなければ、相変わらずのレンジ相場。
ただし、GBPJPYの動きに注意し、円クロスの動きが、USDJPY相場の方向性を決める可能性もある。それと、TPP閣僚会合で合意できず先送りされた影響も気になる。
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