2014年12月14日日曜日

今週の為替相場を考える、経済指標・その他(12月15日~12月19日)

今週の為替相場を考える、経済指標・その他(12月15日~12月19日)


【今週のメインイベントは、衆議院選挙+日銀金融政策、FOMC、そして原油価格】


≪衆議院選挙の結果は?≫


この時間ではまだ、選挙結果は出ていません。しかし、事前予想を考えれば、自公が圧勝することでしょう。そうなれば、期待通りの結果に、「利食い株安+利食いの円高」の一時的に動く可能性はあるものの、「株高=円安」の流れはかわりそうにありません。

特に、15日(月)には日銀短観、そして、19日(金)には日銀金融政策決定会合があり、市場では追加緩和を予想する声は少ない反面、自公圧勝となれば、次なるバズーカを期待する声が高まることでしょう。ポジションの軽さと比例し、円安が復活し、年末という季節要因という不透明な要因は残りますが、円安の火種は残ったままです。


≪今年最後のFOMCは?≫

常識的に考えれば、年末、この時期にサプライズの利上げ示唆をし、金融市場を混乱に陥れることも考えにくいのではないでしょうか? 先月とあまり変わらず、将来のいずれかの時期に利上げ期待を残しながらも、原油価格の急落を考慮すれば、当面ゼロ金利政策を続けることが予想されます。

そして、市場参加者がもっと注目しているのは、フォワードガイダンス「相当な期間」の文言で、これが残るか? なくなるのか? 変わるのか? この結果で相場が動くことは間違いありません。


≪産油国通貨は下落へ≫

原油価格の下落は止まらず。欧米当局者は「いずれ上昇するので、心配ない」、「かつてロシア危機やアジア危機を引き起こした状況とは違う」とは言うものの、はやり気になります。

原油価格の下落による影響は、産油国で特に大きく、カナダドルは5年ぶり安値と、利上げ期待遠のき、ロシアは利下げと、ルーブル買い介入を実施、ノルウェーは利下げをし、ベネズエラはデフォルト懸念が強まっています。


≪主要国も原油安=低インフレの影響を受ける≫

主要国でも低インフレの恐れが強まり、BOJは1月の追加緩和を否定しているようですが、その恐れは払拭できず、ECBのQE期待感はより強まり、FRBは利上げに向け、我が道を行くことでしょうが、利上げ時期の先延ばしの可能性もささやかれています。

過去、通貨危機が発生した際には、「ドル買い+円買い」が発生した記憶は忘れられず、どうしても気になります。一部では、「円相場反転へ」と、USDJPY相場の下落を予測する記事も見受けられる昨今。(本当でしょうか?)

確かに、日本の貿易赤字は解消に向かう可能性は高いのでしょう! 黒田日銀が求める「2%のインフレ目標」をギブアップするのでしょうか? それとも、砲弾の威力が薄らいでいる中、バズーカ第3弾を発射させるのでしょうか?


≪中国も景気鈍化≫

また、中国は先に予想外の利下げを実施、貿易では輸入額が予想外のマイナス、CPIは5年ぶりの低水準で前月比-0.2%、預金準備率の引き下げもささやかれている中で、中国のシンクタンクでは来年の成長目標を7.0%に引き下げることを提言するなど、中国経済の鈍化の影響は、豪ドルにとってはマイナスであることに変わりありません。

XXXXXXXXX


≪ドル円≫

USDJPYのDailyチャートは既に売り変化を示し続け、Weeklyチャートは、先週の大陽線を陰線が包み、上値の重さを確認したことを示しています。ストキャスティクスもハイバンドで売り変化、それも強い売り変化を示そうとしています。

そういう状態では、市場のセンチメントはブル・ベアが交錯することは、いたしかたないと思う以外ありません。ただ、忘れていけないのは、「円ショートポジション=大きい」ながら、「円安要因=消えず+拡大」しているこの事実です。

つまり、「円買いは一時的」で、それが「大きな大転換に至らず」と言うことです。

目先は、来週の週足相場の終値が重要になってきます。「再び上昇か・下落」、いずれかを判断することになりそうです。つまり、「陽線・陰線」、どちらで引けるのかが鍵。


XXXXXXXX


【来週の経済指標】
ユーロ圏
ギリシャ大統領選(17日第1回投票)
12/16(火)ユーロ圏各国の総合・製造業・サービス業PMI・速報値、ZEW景況感調査
12/17(水)ギリシャ議会、大統領選出のための第1回投票
12/18(木)IFO業況(総合)指数

米国
12/5(月)鉱工業生産・設備稼働率
12/16(火)住宅着工件数・建設許可件数
12/17(水)消費者物価指数、FOMC・経済予測・イエレンFRB議長記者会見
12/18(木)新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数

日本
12/15(月)衆議院選挙の結果を受けた次の動き、日銀短観
12/17(水)通関ベース貿易収支
12/19(金)日銀金融政策決定会合・黒田日銀総裁記者会見

英国
12/17(水)雇用統計、BOE金融政策委員会議事録
12/18(木)小売売上高

カナダ
12/19(金)消費者物価指数・小売売上高

豪州
12/16(火)豪中銀議事録公表

NZ
12/18(木)第3四半期GDP

中国
12/16 (火)HSBC製造業PMI・速報値





0 件のコメント:

コメントを投稿