2014年4月9日水曜日

4月9日(水曜)昨日、海外市場の動き、黒田日銀総裁のサプライズによる円買いが、主要通貨でドル売りを誘発

4月9日(水曜)昨日、海外市場の動き


***** 昨日のポイント *****

黒田日銀総裁のサプライズによる円買いが、主要通貨でドル売りを誘発し、英鉱工業生産指数+強いNIESRGDP予測+IMF英経済成長見通しの通し引き上げに、ポンド先高期待がドル売りをリード。IMFが米経済は今年と来年の成長を主導どの発表にも、ドル売りの流れは変わらず。

EURUSDは仏中銀総裁のユーロ高けん制発言にもかかわらず、1.37~1.38のレンジ上限まで値を戻し、AUDUSDは3月28日以降上値を抑えていた0.93台をついに突破。弱いカナダ住宅関連の経済指標にカナダドル買いが弱まるが、それでもUSDCADは1.0920を割り込み下落。


アジア市場は、日経平均株価は続落、日本2月の経常収支は予想通りながら黒字へ、貿易赤字額も大幅に減少し、USDJPY103.00割れのストップに円買いが強まる。日銀は金融政策の据え置きを予想通り決定したが、黒田日銀総裁が記者会見で「2.0%の物価目標の達成を確認している、現在、追加緩和の検討をしていない、逆方向の調整の余地もある」→ 物価が想定以上に上振れる場合は、引き締め方向の政策変更もあり得ることを示唆。追加緩和の期待が裏切られ、サプライズの発言に円買いが強まり、これが引き金となりドル全面安へと発展。

欧州市場は、アジア市場から続く円高がリードするドル売りの流れが続き、予想を上回る英鉱工業生産指数に、ポンド買いが加速し、それが、ドル売りを引っ張る動きに連鎖し、ドルは全面安。

米国市場に入ると、ドル売りの流れは弱まり、米株は上昇するも、ドル安値圏で推移。カナダの弱い住宅着工と住宅着工許可件数にUSDCADの下落が止まり、ポンドは強い英NIESR GDP予測や、IMF経済見通しにGBPUSDは1.6750台へ上昇。円は、アジア市場のサプライズの影響が続き101.50台まで下落、EURUSDは1.3800台まで上昇、AUDUSDは0.9360台まで上昇。



***** 発言・その他 *****

◎マルタ中銀の年次報告=ユーロ圏にデフレの兆候はない。
◎独連銀=IMF春季会合やG20では、長引くユーロ圏の低インフレや、それによる世界経済へのリスクが主要課題。
◎バイトマン独連銀総裁=低インフレ圧力で、金融政策の緩和バイアスは適切。デフレスパイラルのリスクは低いが、物価圧力を注視。必要に応じて行動する用意はあるが、リスクも伴う。
◎ノワイエ仏中銀総裁=ユーロは強すぎるが、金融政策が要因ではなく、投資家のユーロ圏回帰による。
◎財務省=3月に非居住者は、日本株-1.2337兆円、中期債-0.35216兆円、短期債-2.8375兆円、3種類の合計売り越しは-4.4228兆円。
◎財務省=月に本邦投資家は、外国株-2644億円、外国債券-1.7489兆円、短期債-504億円の売り越しで、3資産合計で-2.0637兆円。
◎日銀金融政策決定会合=マネタリーベースが年約60兆~70兆円にペースで増えるよう金融市場調節を行う方針を据え置く。置声明で景気は、消費税率引き上げの影響による振れを伴いつつも、基調的には緩やかな回復を続けている。先行きは、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には緩やかな回復を続けていくと、前月の判断を据え置く。
◎黒田日銀総裁=「2.0%の物価目標の達成を確認している、現在、追加緩和の検討をしていない、逆方向の調整の余地もある」→ 物価が想定以上に上振れる場合は、引き締め方向の政策変更もあり得ることを示唆、円高が加速。
◎黒田日銀総裁=雇用は想定以上に改善、完全雇用に近づいているか、ほぼ等しい。賃金もこれまでのところそれなりにベア含め上昇している。物価目標の達成に今まで通り確信を持っている。消費増税で振れ伴いつつ基調的には緩やかな回復続けている。
◎黒田日銀総裁=物価安定目標への道筋たどり追加緩和は検討していない。デフレ状況には糸の政府見解は正しい。
◎IMF世界経済見通し=米経済が今年と来年の成長を主導、英国とドイツも堅調。2014年の成長予想 : 世界経済見通し=3.7%→3.6%に引き下げる。英国=2.4%→2.9%、日本=1.7%→1.4%、ドイツ=1.6%→1.7%、ユーロ圏=1.0%→1.2%、米国=2.8%と中国=7.5%は据え置く。
◎コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁=現在1.0%のインフレ率は低すぎ、目標の2.0%に達するには4年かかる。失業率は健全の状況から程遠く、長期的に5.0%をやや上回るまで低下すべき。高失業率を要因することで多くのリソースが失われている。
◎コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁=超過準備金利を引き下げるなど、インフレや雇用を正常な水準に戻す決意をすべき。
◎プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=利上げ開始は、雇用やインフレデータ次第。


***** 結果、主な経済指標・その他 *****

8:50 JPY 2月 国際収支: 経常収支・速報=6127億円(予想6215億円 前回-1兆5890億円)、貿易収支=-5334億円(予想-5936億円、前回-2兆3454億円)→ 経常収支は5カ月ぶりに黒字で、昨年4月からの年度でも6735億円の黒字を確保。
7:00 NZD 第1四半期 NZIER企業景況感=52(予想 前回52)
10:30 AUD 3月 NAB企業景況感指数=1(予想 前回0)、企業信頼感指数=4(予想 前回7)
未定 JPY 日銀金融政策決定会合=政策金利0.1%を据え置き、政策方針の現状維持を全員一致で決定。
14:45 CHF 3月 失業率=3.2%(予想3.2% 前回3.2%)
16:15 CHF 2月 小売売上高=前年比1.0%(予想0.9% 前回-0.1←0.3%)
17:30 GBP 2月 鉱工業生産指数=前月比0.9%(予想0.3% 前回0.0←0.1%)、前年比2.7%(予想2.2% 前回2.8←2.9%)、製造業生産高=前月比1.0%(予想0.3% 前回0.3←0.4%)、前年比3.8%(予想3.1% 前回3.2←3.3%)→ 予想外に強くポンド買いが強まる
21:15 CAD 3月 住宅着工件数=前月比15.68万件(予想19.2万件  前回19.06←19.21万件)→ 予想を下回り一時カナダドル売りが強まる。
21:30 CAD 2月 住宅建設許可件数=前月比-11.6%(予想-2.7% 前回8.1←8.5%)→ 予想を下回り一時カナダドル売りが強まる。
23:00 GBP 3月(1~3月) NIESR GDP予測=0.9%(予想 前回0.8%)→ 前回を上回り英国経済の成長は強い。


***** 今日の主な経済指標・その他 *****

9:30 AUD 4月 ウエストパック消費者信頼感指数=予想 前回-0.7%
15:00 GER 2月 貿易収支=予想175億ユーロ 前回150億ユーロ、経常収支=予想180億ユーロ 前回162億ユーロ
17:30 GBP 2月 貿易収支=予想-92億ポンド 前回-97.93億ポンド
23:00 USD 2月 卸売在庫=前月比予想0.5% 前回0.7%、卸売売上高=前月比予想1.0% 前回-1.8%
3:00 USD FOMC議事録公表(3月19日分)





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