3月1日(土曜)昨日、海外市場の動き
***** 昨日のポイント *****
昨日2月28日の欧米市場は、ウクライナ情勢の影響や中国人民元・中国株価の下落に、豪ドルへのプレッシャーは変わらず。月末の特殊要因の影響は弱く、市場の反応は、素直に経済指標に反応。
『ユーロ圏消費者物価指数が強くユーロ買いが続く』
ユーロ圏の消費者物価指数は前年比0.8%、コア前年比1.0%と予想外に強く、素直にユーロ買いに反応。3月6日のECB理事会で追加緩和の可能性が弱まり、ユーロは全面高へ。終値ベースでも1.38台でなんとか終了したが、大きく上回ることはできず、来週も1.3800の巡る攻防が続く可能性が高まる。
『米国の経済指標は強弱混在』
米第4四半期GDP改定値の前期比年率は2.4%と速報値3.2%から大幅に下方修正され、ドル売りが強まるが、シカゴ地区購買部協会指数、ミシガン大学消費者信頼感指数とセンチメントは良好で、米株も大崩れはなく、通貨間でばらつきが見られる。FRBによる緩和縮小の継続が止まることはなさそうだが、今後の景気動向、特に悪天候の影響の有無を確認するまで、不透明感は続く。
『カナダのGDPは予想外に強く、カナダドル買いが続く』
カナダの第4四半期GDPは前年比年率2.9%と、前期2.7%か拡大し予想外に強く、一時1.1140台から2月25日の安値を割り込み1.1040台まで下落。来週のカナダドル買いが期待される。
『豪ドルは中国人民元安・中国株安の影響が続き弱い』
AUDUSDは0.90台を回復できず、逆に0.8920割れまで続落。0.8900を割り込むと弱気ムードが強まる可能性が高く、来週の相場で試す動きが予想される。
***** 発言・その他 *****
エバンズ・シカゴ連銀総裁=低インフレは経済の弱さの象徴。
プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=失業率は基準の6.5%まで低下しても、事実上のゼロ金維持を表明しており、フォワードガイダンスの数値基準は意味をなさず、見直しが必要。
スタインFRB理事=金融刺激策で、債券ファンドや類似ファンドの規模が急拡大し、将来に大きな問題が発生し規制だけで対処できなくなり、注意深く見守る必要がある。
ブラード・セントルイス連銀総裁=GDPの改定値の下方修正を受けて。2014年の楽観的な見通しは変わらず。利上げ時期の目安となる数値基準に関するFOMC声明上の文言を見直す時期へ。
コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁=金融政策の決定には、金融安定リスクへの配慮が必要となる。
フィッシャー・ダラス連銀総裁=緩和縮小を引き続き支持することに躊躇いはない。景気回復が続けば金利も上昇。
中国人民元は前日の買いから売りへと再び変化、USDCHNは一時6.1320台と高値を更新。中国人民銀行の元安誘導の強化で、3月5日から始まる全人代で市場改革案の期待が強まり、元安の影響が進行国へ与える影響を危惧。
内閣府の企業行動に関する調査=日本企業の採算レートは、USDJPY92.20円(前年度83.8円)と円高への対応が改善。
***** 経済指標の結果 *****
19:00 EUR 1月 失業率=12.0%(予想12.0% 前回12.0%)
19:00 EUR 2月 消費者物価指数・速報値=前年比0.8%(予想0.7% 前回0.7%)、コア前年比1.0%(予想0.8% 前回0.8%)→ 予想と前回を上回り、EUR買いが強まる
22:30 USD 第4四半期GDP・改定値=前期比年率2.4%(予想2.7% 速報値3.2%)、PCE価格指数 前期比1.0%(予想0.7% 速報値0.7%)、、コアPCE価格指数1.3%(予想1.1% 速報値1.1%)、デフレーター1.6%(予想1.3% 速報値1.3%)、個人消費支出2.6%(予想2.9% 速報値3.3%)→ 速報値から大幅な下方修正となり、個人消費支出も弱く成長は鈍化へ
22:30 CAD 第4四半期GDP=前期比年率2.9%(予想2.7% 前回2.7%)、12月GDP=前月比-0.5%(予想-0.3% 前回0.2%)、前年比2.3%(予想2.5% 前回2.7←2.6%)→ 予想を上回り、カナダドル買いが強まる
22:30 BOE カーニーBOE総裁の講演
23:45 USD 2月 シカゴ地区購買部協会景気指数=59.8(予想58.2 前回59.6)→ 前月と予想を上回る
23:55 USD 2月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=81.6 (予想81.2 速報値81.2)→ 前回と予想を上回る上昇、先行き期待感が改善
0:00 USD 1月 中古住宅販売仮契約数(全米リアルター協会)=前月比0.1(予想2.7% 前回-5.8←-8.7%)→ 前回は上方修正されたが、予想外の低下へ
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