今週の為替相場見通し(1月6日~10日)
2014年の新たな年が開始し、昨年末に多くの市場参加者が予想していた、EUR高+GBP高+AUD安+円安の期待感がやや裏切られる動きとなっているが、本格的に取引が開始される今週の値動きを見ないと、白黒ははっきりしないことは事実。
1年を通じてみると、残念ながら市場関係者が予測・予想する為替相場見通しの多くは、外れることが多い。2012年と2013年の為替相場の予測は、米経済の回復と量的緩和の縮小などを材料にたドル買いと、欧州債務危機の回復遅れによるユーロ安の予想が多く見られた。結果は御存じの通り、期待外れに終わっている。
今週は、米上院が、イエレン氏の次期FRB議長指名を6日午後5時半(日本時間7日午前7時半)に行う見込みで、2月1日に議長に就任する予定で、徐々にではあるがイエレン体制が開始することになる。
今週は、為替市場も本格的に取引を開始し、金融政策の発表やGDPの発表もあり、経済指標の結果に相場が動く可能性も強まっている。ただ、12月のFOMCで米量的緩和の縮小が決定され、1月から実施されることに決まっており、今週の経済指標で、FRBによる新たな政策変更も考えにくい。そして、その影響が為替相場に反映されるには多くの時間の経過が必要となる。
経済指標で注目したいのは、8日(水曜)のFOMC議事録(12月8日分)は、量的緩和の縮小の決定に対して、どのような討議がされ決定されたのか注目したい。また、月額100億ドルごとの縮小が続くのか、さらには、ゼロ金利政策の解除の時期や条件を読み取ることができるのか、それも注目したい。
◎USDJPY
105円台を何度も試しながら、105.55円を超えられず、105円台から106円の、オプションバリア力トライが尽き、逆に104.90~00円割れのストップに、104.10円割れまで下落、そして、104.80台までなんとか値を戻している。
円の買い戻しも、クリスマス休暇時の水準まで値を戻したに過ぎない。短期的には、円ショートポジションの巻き戻しが105円台では予想できるが、104.00円をボトムとして、引き続き円安トレンドは変わらず。104.50円~105.00円、104.50円~105.50円のレンジで暫くは、押し目買い+戻り売りの相場になりそうである。
◎EURUSD
クリスマス休暇当時の1.3650台を維持することはできず、大口の売りに1.3600を割り込み短期投機筋のストップを総なめにし下落した。1.39直前からの2.2%近くの下落で、市場センチメントがEURブル相場とEURベア相場に分かれ始めている。
11月に1.38台→1.33近くまで500ポイント近い下落を経験しており、ビックポイントは1.33になる。また、1.35~1.40のレンジが完全に崩れたわけではなく、EURAUDは上昇出発点の1.5050を維持しており、EURUSDが1.35を割り込むまでは、EURブル派にとっては兆悲観的になることは考えにくい。目先は1.3550~1.3700のレンジに入りやすい。
◎AUDUSD
AUDUSDが0.88で底打ちしたのか、それとも、0.9000~50を天井として、再び下値トライとなるのか、現状では判断できず、今後の値動きを注目したい。暫くは、0.8850~0.9050のレンジに入りやす位と見ているが、中国発の経済指標が予想を上回れば0.90台を定着から、緩やかな上昇の可能性も出てくる。しかし、中銀のAUD高けん制発言の制裁を受けるか? この動きを確かめたい。
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