12月28日(土曜) 昨日の海外市場の動きと、今後の見通し
*** ポイント ***
クリスマス休暇明けの英国・欧州市場は、ドル売り+円売りからスタート、米国市場では冷静で、ドルの買い戻しへと動き、円売り+AUD売り+NZD売り+CAD売りの流れは止まらず。
欧州市場は、欧州銀行の資産強化のリパトリやオプション絡みのEUR買いの動き、バイトマン独連銀総裁の、低金利を疑問視する発言などを材料に、EURUSD1.3810台を上抜け1.3890台へ、GBPUSD1.65台を上抜け1.6570台へ。そして、AUDUSDも0.8920台へ上昇するも、その後は伸び悩む。
米国市場は、経済指標の発表もなく特に材料はない中で、逆に、直接的な影響は不明ながら、米株が上昇から始まり、米金利の上昇もあり、利食いの流れが強まり、ドル買い戻しへ。そして、円売り+AUD売りの流れは止まらず。
円相場は、続落で5年2カ月ぶりの安値へ。東京市場の仲値で105円台へ、欧州市場は一時値を下げるが円売り復活し、米国市場では105.10円台へ上昇。円クロスも、欧州市場で円売りのピークを迎え、EURUSDは145.60台、GBPJPYは173.90台と、2~2年半ぶりの円安水準へ。
日本株はマイナス圏から引けにかけてプラス圏へ上昇し、高値を更新。中国株や香港ハンセン株は堅調に推移、独DAXは過去最高値を更新。MSCIEMは997.28と上昇しているが引き続き1000ドルを下回る。
米10年債利回りは3.0%台へ上昇、2年債も一時0.40%台へ上昇。原油価格(WTI)は10月来の水準となる100ドル台へ、金価格も1219ドルへ上昇。VIX指数は12.53と引き続き低水準で安定。
*** 今後の見通し ***
USDJPY、円安の達成感も少なく、円ショートポジションも比較的軽く、日本株は上昇を続け、上昇トレンド変わらず。安倍首相は靖国へ参拝、これも円売りの材料に使われやすい。短期ターゲットは105.00~25円狙いで、105円のオプション・利食いの売りをこなして、106円のオプションバリアを試し、中期的には107円台。
EURUSD、上昇トレンド変わらず。1.3750を上抜けし上昇再開へと動き1.38台を8度目のトライでようやく上値ブレーク、EURJPYも高値を更新した。一日を通じてみるとEURUSDは1.3890→1.3730台へ160ポイント下落、薄商いの中とは言え、下落幅大きすぎる。引き続き1.3800~20がポイントとなり、1.3890を目指す動きが予想されるが、昨日の値動きはどうもしっくりせず。
AUDUSD、下降トレンド変わらず。クリスマス休暇明けの最初の動きは、AUDの買い戻しだが続かず。0.8800割れの再トライでブレークできるか確かめ、ボトムアウトの可否を決定してから、次の方向性を再検討したい。0.9050を上抜けするまでは弱気ムード変わらず。しかし、センチメントはAUD下げ過ぎ感が強く、引き続き手を出したくない通貨ペア。
*** 発言・その他 ***
人民元は対ドルで最高値を更新。
トルコリラ続落、USDTRYは最高値更新=エルドアン政権は汚職疑惑を否定、捜査に圧力をかけ担当警察幹部を交代させたが、国家評議会はこの規則を阻止へ。
バイトマン独連銀総裁=低金利は政治改革をリスクにさらす可能性がある。低インフレを緩和的な金融政策を正当化する口実に使うべきでない。
バイトマン独連銀総裁=物価リスクはほとんどなく、経済危機からの回復も穏やかで、低金利は正当化できるが、インフレ圧力が高まったら、確実に利上げを実施することが必要。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)=プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資の開始を来春にも決めて、資産の10%台への増加を目指す。
*** 経済指標の結果 ***
8:30 JPY 11月 全国消費者物価指数=前年比1.5%(予想1.5% 前回1.1%)、除く生鮮前年比1.2%(予想1.1% 前回0.9%)、除く生鮮・エネルギー前年比0.6%(予想0.5% 前回0.3%)→ 予想を上回る伸び率
8:30 JPY 12月 東京都消費者物価指数=前年比0.9%(予想0.9% 前回0.9%)、除く生鮮前年比0.7%(予想0.7% 前回0.6%)、除く生鮮・エネルギー前年比0.3%(予想0.3% 前回0.2%)→ 予想・前回と変わらず
8:30 JPY 11月 失業率=4.0%(予想3.9% 前回4.0%)、有効十人倍率=1.0(予想0.99 前回0.98)
8:50 JPY 11月 鉱工業生産・速報=前月比0.1%(予想0.4% 前回1.0%)、前年比5.0%(予想5.4% 前回5.4%)→ 予想・前回を下回る
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