2013年8月31日土曜日

8月30日(金曜)為替市場の動き

8月30日(金曜)為替市場の動き

***昨日のポイント***

⇒ 週末シリアリスクに積極的に動けず
⇒ 米国は強硬姿勢を崩さず
⇒ 国連査察団の結果待ちの相場
⇒ 米3連休前に新たな短期ポジション作りにくい
⇒ ユーロ圏景況感指数は改善
⇒ 米景気指数は改善
⇒ 日本の失業率は改善
⇒ カナダGDPは下方修正

案の定、米国は積極的に軍事行動へでる可能性を示しながらも、実行できず。国連のシリア査察団の調査の結果待ちだが、最終報告には2週間程度必要との報道もある。

米3連休中に、シリアへの軍事行動があれば、対応できないリスクを危惧し、消極的な動きにならざるを得なかった、為替市場。ひょっとしたら来週以降へ持ち越しかもしれない状況も。

そんな中で、注目のトルコリラやブラジルレアル等、新興国通貨は堅調に推移。月末の実需動きもそれほど大きくはなく、期待したEURGBPの値動きも緩慢。米個人消費支出のコアPCEデフレーターは、前回・予想より低い前月比0.1%で、ややドル買いムードも弱まった。

ユーロ圏景況感指数は2年ぶりの高水準ながら、消費者物価指数は下落し、独小売売上高の前月比は弱く、ノボトニー・オーストラリア中銀はECBの緩和継続を示唆。日本のCPIも順調に上昇(公共料金・医療費・光熱費・エネルギーがこんなに上がれば、物価上昇を誘導しなくても上がるのでは?)

USDJPYは、98.50円を超えられず。仲値の輸出と外債利払いの円買いに仲値から続落傾向。日経平均株価もオープン直後が高値で、続落傾向が続き、円高を下支えし、欧州に入ると弱い欧州株に気がつけば97.90円割れへ。米国市場は、強い米経済指標にも反応は鈍く、米3連休前、シリアへの軍事高度のリスクに、動けず。

EURUSDは、アジア市場では全く動けず、大枠1.3220~1.3250のレンジ。欧州市場に入り、ユーロ圏経済指標は強かったが、欧州株が弱く上値は重く、米国市場に入り、強い米経済指標に1.3200を割り込みストップの売りに1.3170台まで下落したが、続かず。ロンドンフィキシングから徐々に値を戻し、終値ではなんとか1.32台を維持。しかし、戻りも限定的で上値は重い。

USDJPY-0.19%
EURUSD-0.17%
AUDUSD-0.36%
GBPUSD-0.06%
USDCAD+0.05%

EURJPY-0.35%
GBPJPY-0.22%
AUDJPY-0.55%

金-0.86%
原油(WTI)-0.49%
DXY+0.10%
VIX+1.19%%

ダウ工業平均株価は小幅下落、14810.31ドル(-30.64-0.21%)
EURO STOXX 50は下落、2721.37(-36.94-1.34%)
日経平均株価は下落、13,388.86円(-70.85-0.53%)
香港ハンセンは小幅上昇、21,731.37(+26.59+0.12%)
上海総合指数はほぼ変わらず、2,098.38(+1.15+0.05%)
豪S&P/ASX200は上昇、5134.96(+42.55+0.84%)


米国発の材料
◎米8月のミシガン大学消費者信頼感指数・確報値は、速報値から上方修正され、予想をも上回る=82.1(予想80.5 速報80.0 7月85.1)、景気現況指数95.2(速報91.0 7月98.6)、消費者期待指数73.7(速報72.9 7月76.5)
◎米8月のシカゴ購買部協会景気指数は、予想通りながら支払価格は大幅に上昇し9カ月ぶりの高水準=53.0(予想53.0 前回52.3)、新規受注57.2(前回53.9)、雇用54.9(前回56.6)、支払価格65.2 前回63.6)
◎米7月の個人消費支出は、前回・予想を下回り、予想外の低下=前月比0.1%(予想0.3% 6月0.6%)、PCEデフレーター=前月比0.1%(6月0.4%)、前年比1.4%(予想1.5% 6月1.3%)、コアPCEデフレーター=前月比0.1%(予想0.2% 6月0.2%)、前年比1.2%(予想1.3% 6月1.2%)

欧州発の材料
◎ノボトニー・オーストリア中銀総裁=インフレ期待が抑制されている限り、ECBが利上げをすると予想すべきでない。フォワードガイダンスは金融政策を明確にしており、近い将来利上げが排除されるもの
◎ポルトガル憲法裁判所=公務員解雇を可能とする憲法を否決、構造的な歳出削減が懐疑的になる
◎独7月の小売売上高は、前月比は予想を上回り、前年比は下回る=前月比-1.4%(予想0.6% 前回-0.8%)、前年比2.3%(予想1.7% 前回-2.4%←-2.8%)
◎ユーロ圏7月の失業率は、前回・予想と変わらず=12.1%(予想12.1% 前回12.1%)
◎ユーロ圏8月の消費者物価指数・速報値は、 前回・予想より低下=前年比1.3%(予想1.4% 前回1.6%)
◎ユーロ圏8月の景況感指数は、前回・予想を上回り2年ぶりの高水準=95.2(予想93.8 前回92.5)、 企業景況感=-7.9(予想 前回-10.6)、 消費者信頼感=-15.6(予想 前回-17.4%)、 サービス業景況感=-5.3(予想 前回-7.8)、 業況判断指=-0.21(予想 前回-0.52)
◎スペイン1-6月期の経常収支は黒字を回復、13.6億ユーロ(前年同期-170億ユーロ)

日本発の材料
◎日本7月の全国消費者物価指数は、前回・予想を上回る=前年比0.7%(予想0.7% 前回0.4%)、除く生鮮前年比0.7%(予想0.6% 前回0.4%)
◎日本7月の失業率は、前回・予想より低下したが、有効求人倍率は悪化へ=3.8%(予想3.9% 前回3.9%)、有効求人倍率=0.94倍(予想0.93倍 前回0.92倍)

英国発の材料
◎英7月の住宅ローン承認件数は、前回・予想を大幅に上回り、5年ぶりの高水準=6.624万件(予想5.88万件 前月5.8238万件)


カナダ発の材料
◎カナダ第2四半期のGDPは、速報値と前期から下方修正、予想を上回る、前月比は洪水の影響に半年ぶりにマイナスへ=前期比年率1.7%(予想1.5% 速報2.5% 第1四半期2.2%)、前月比-0.5%(予想-0.5% 5月0.2%)

シリア関連
◎オランド仏大統領=英国は議会の反対でシリアへの軍事介入を拒否したが、フランスはアサド政権を罰する意向
◎ホワイトハウス=アサド政権が核兵器使用したことは疑いない
◎国連安全保障理事会=常任理事国はシリア対応の再協議でも進展なし
◎オバマ政権=シリアの化学兵器使用の裏付け報告書を公表し正当性を主張、一部では8月21日の攻撃で計1429名の市民が死亡
◎サウジアラビア=警戒レベルを引き上げ、ヨルダン、トルコ、イスラエルも引き上げている模様
◎ケリー国務長官=軍事介入は正当化されたが、実施しても限定的
国連調査団の最終分析の結果は2週間を要する可能性

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