2015年3月19日木曜日

FOMCを受け、ドル売りが加速

FOMCを受け、ドル売りが加速

ドル大幅に全面安
米金利は大幅低下
米株は大幅上昇
原油価格+金価格は上昇

FOMCは、利上げに際して「辛抱強くなれる」との文言を削除するも、利上げ予測が引き下げられ、経済とインフレ見通しも下方修正され、早期利上げ期待が裏切られ、ドル売りが加速。

【イエレンFRB議長のFOMC後の記者会見】
○文言の削除はFOMCが利上げのタイミングを決定したことを意味せず。
○忍耐強くの文言削除は、4月の会合以降の利上げを否定せず。
○6月の利上げは排除せず。
○最初の引き上げのタイミングは今後のデータ次第。
○今年の成長率見通しは若干引き下げられた。
○不均衡のリスクは利上げの先送りを示唆。
○賃金の上昇は利上げの前提条件ではない。
○ドル高は輸出の鈍化と、輸入物価押し上げ要因。
○ドル高は低インフレの長期化を意味。

【FOMC予測】→ 15人が2015年の利上げを予想するも、緩やかな利上げを示唆し、前回より上げ幅は縮小。
政策金利の利上げ予測中央値
2015年=1.125%→0.625%、
2016年=2.5%→1.875%
2017年=3.625%→3.125%
長期見通し=3.75%→3.75%変わらず。

【FOMCの声明】
○フォワードガイダンスの変更は、委員会が目標レンジの最初の引き上げのタイミングを決定したことを意味せず。
○政策金利は現在の0%~0.25%というレンジが引き続き適切だとの認識を再確認。
○金融・国際情勢に関するデータなどさまざまな情報を幅広く考慮する。
○FF金利誘導目標のレンジが4月のFOMCで引き上げられる可能性は低いと判断。
○労働市場が一層改善し、インフレ率が中期的に2%の目標に戻っていくと合理的に確信した場合は、FF金利の目標レンジの引き上げが適切と判断。
○中長期的なインフレ期待の指標は引き続き安定。
○経済活動と労働市場の見通しに対するリスクがほぼ均衡。
○インフレ率は短期的には最近の低い水準にとどまるが、中期的に2%に向けて徐々に上昇。


【プラス材料】
○経済成長はやや緩やかになった。
○労働市場の状況は一層改善された。
○雇用は力強く伸び、失業率は低下。
○家計支出は緩やかに増加。
○エネルギー価格低下が家計の購買力を押し上げ。
○企業設備投資は拡大。

【マイナス材料】
○住宅セクターの回復は緩慢なペース。
○輸出の伸びは鈍化。
○インフレ率は委員会の中長期的な目標を一段と下回る水準に低下。
○インフレ調整指標は依然低水準。

決定はイエレン議長、ダドリー副議長、ブレイナード理事、エバンス総裁、フィッシャーFRB副議長、ラッカー総裁、ロックハート総裁、パウエル理事、タルーロ理事、ウィリアムズ総裁が賛成した。



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