8月19日のアジア・欧州市場(午後10時現在)
続く夏枯れ相場で材料難。市場の焦点は引き続き、FRBの資産買い入れの縮小の有無とその時期で、アジア市場では、米量的緩和の縮小へ動きだす可能性に新興市場国からの資金引き上げへ。その影響に、インドルピーが4年ぶりの安値、インドネシアルピアは8月16日の安値を更新し過去最安値へ、ジャカルタ総合株価指数は5%下落、他のアジア市場への波及が懸念される。
脇役は、ドイツ連銀月報で「ECBガイダンスでは利上げを排除せず」にEUR買いへと動く。
USDJPYは、アジア市場の早朝に、日本の貿易赤字拡大を材料に一時97.80円台まで上昇したが、仲値の売りに上値トライはあっさりとギブアップ。97.40~50円の買いに下げ止まり、「消費税引き上げ=ゼロ成長」の観測もあり、EURJPYやクロスの円売りに、98円台へ上昇。
EURUSDは、主体性は極めて乏しく、アジア市場と欧州市場の序盤は1.3315~1.3340のレンジから、ドイツ連銀の月報で、「ECBガイダンスでは利上げを排除せず、インフレ圧力が現実化すれば利上げの可能性」と発表。ドイツ連銀の毎度の持論で極めて短絡的で、材料難の中で投機筋が1.3370台まで買い上げるが、欧州株は弱く続かず。ただ、クロスでなユーロ全面高へ。
AUDUSDは、中国の新築住宅価格の前月比の上昇に買いから始まり、日本株+中国株高に一時0.9230台へ。継続的な買いは見られず、直ぐに利食いの売りへと変化し、新興市場国の通貨+株価は弱く売りが強まり、EUR全面高の中で、欧州株も弱くEURAUDの買いに0.9140割れまで続落へ。
日経平均株価は上昇、13758.13円(+108.02+0.79%)。
上海総合株価指数は上昇、2085.6(+17.15+0.83%)、香港ハンセンは続落。
豪S&P/ASX200株は小幅下落、5112.53(-1.33-0.03%)。
日本発の材料は、
⇒ 日本7月の貿易統計・速報で、輸入の増加に予想を上回る赤字額となった=-1兆0240億円(予想-7856億円 前回-1823億円)、輸出12.2%(予想13.1%)、輸入19.6%(予想15.4%)。
⇒ 日本の民間調査機関は日本の消費増税の影響を懸念、家計負担が9兆円(消費税3%=8.1兆円+厚生・国民年金保険料引き上げ=0.8兆円の合計)と試算し、2014年度の成長率はゼロになるとの見通し。
欧州発の材料は、
⇒ スペインの銀行は不良債券比率が再上昇=6月11.6%(5月11.2%)から上昇し過去最高を更新、2012年12月にバッドバンクが発足し、不良債権が移管され一時比率は低下していたが、再上昇へと変化。
⇒ ギリシャの6月経常黒字は拡大=+6.63億ユーロ(前年同月7310万ユーロ)。
ドイツ景気回復期待に10年債利回りは上昇=2012年3月の水準1.924%へ上昇。
⇒ 欧州株は下落、EURO STOXX50は-22.47-0.79%と弱い。
豪州発の材料は、
⇒ 9月総選挙の世論調査では与党・労働党支持率46%、野党・保守連合の支持率54%でラッド首相の労働党が大敗の可能性。
⇒ 中国7月の新築住宅価格(18日発表)は、前月比は4カ月連続で上昇ペースは鈍化したが、前年比は7カ月連続の上昇で、産出開始の2011年1月以来で最高水準=前月比0.7%(6月0.8%)、前年比7.5%(6月6.8%)
その他
⇒ 米量的緩和の縮小へ動きだす可能性に新興市場国からの資金引き上げへ=インドルピーが4年ぶりの安値、インドネシアルピアは8月16日の安値を更新し過去最安値へ、ジャカルタ総合株価指数は5%下落、他のアジア市場への波及を懸念=16日発表のインドネシア第2四半期の経常赤字はGDP比4.4%(第1四半期2.4%)へ拡大。
⇒ エジプト・シナイ半島北部で、イスラム過激派の奇襲攻撃で警察官24人が死亡、イスラム過激派の攻撃が激化。
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